• 決済新基盤、27年に本番稼働へ
  • 独銀行なども新提携に参加

24時間決済で提携

ブロックチェーン決済網を運営するパーティア(Partior)は17日、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)傘下の決済インフラ「LSEG DiSH」と、国際送金網に常時稼働の決済銀行流動性を導入する提携を発表した。パーティアは2021年にJPモルガン、DBS銀行、テマセクが共同設立したブロックチェーン基盤の銀行間清算・決済網で、JPモルガンは創業株主の一社として参画している。

新枠組みでは、LSEG DiSHの包括信託口座と、パーティアの多通貨清算・決済ネットワークを組み合わせ、複数の決済銀行間で24時間365日の流動性移動を可能にする「マルチ決済銀行(MSB)」ソリューションを開発している。ノストロ・ボストロ口座(銀行同士が相互に保有する決済用口座)への事前資金積み立てを減らし、送金締切時間への依存も引き下げる狙いがある。

従来では複数の銀行網を横断する決済には摩擦が根強く、各社が最適化を重ねても、企業の財務部門にとってボトルネックとなってきたという背景がある。

新たな決済銀行や通貨、ネットワークが増えるたびに業務体制を作り直す負担が積み重なり、リアルタイムに近い銀行間決済を実現する上で断片化した決済網はもはや非効率にとどまらず、実務上両立し得なくなっているとされる。

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参加行の声

JPモルガンのブロックチェーン部門「Kinexys」でグローバル責任者を務めるオリバー・ハリス氏は、独立した決済エコシステム同士をつなぐ相互運用性は「リアルタイムの市場インフラに不可欠だ」と述べた。パーティアとの連携にLSEG DiSHが加わることで、決済銀行とKinexysのブロックチェーン預金口座を持つ顧客が24時間365日でシームレスに取引できるようになるとの見方を示した。

パーティア、LSEG、参加行は現在業界横断のテストを進めており、2027年1〜3月期の本番稼働と決済銀行の追加参加受け入れに向けて準備を進めている。

創業株主のスタンダードチャータードや、ドイツ銀行などの参加行も、日中の外国為替取引や証券決済など今後の機能拡張を見据え、枠組みへの参加を表明している。