• ステーブルコインSoFiUSD、マスターカード決済網で稼働開始
  • 年間取扱高250億ドル超を想定、加盟店側の対応不要

銀行発行ステーブルコイン決済が本稼働

米デジタル金融サービス企業ソーファイ(SoFi)・テクノロジーズは22日、ソーファイ銀行のデビット・クレジットカードプログラムで、同行が発行する米ドル連動型ステーブルコイン「ソーファイUSD(SoFiUSD)」による決済を開始したと発表した。決済大手マスターカードのグローバル決済ネットワーク上で稼働し、年間取扱高は250億ドル超を見込む。

ソーファイとマスターカードは今年3月、この取り組みに向けた提携を発表しており、構想から6カ月というスピードで実用化にこぎつけた形だ。ソーファイ銀行は今回の稼働開始に伴い、カードプログラム全体をSoFiUSDを利用したブロックチェーンベースの決済システムへ移行する。

ソーファイのアンソニー・ノトCEOは、今回のサービスを利用するにあたり、加盟店側でSoFiUSDを保有したり、既存の決済システムを変更したりする必要はないと強調した。同社提供の法人向けサービス「ビッグ・ビジネス・バンキング」を通じて、ソーファイ銀行の口座で決済資金を即時に受け取り、24時間いつでも手数料なしで現金化できるという。

マスターカードのデジタル商業化部門グローバル責任者、シェリ・ヘイモンド氏は、ステーブルコインの価値は企業が日常的に直面する現実の課題を解決する点にあると指摘した。SoFiとの取り組みでは検討段階から実装へと進み、マスターカードに求められる信頼性や規模、セーフガードを維持しつつ、規制下のステーブルコイン決済を本番環境に導入したと説明する。ヘイモンド氏は今回の取り組みについて、企業の資金移動に新たな選択肢を加えるものだと語った。

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ソーファイ銀行は、2022年1月にOCC(通貨監督庁)から国法銀行設立の条件付き承認を受けて発足した銀行で、FDIC(連邦預金保険公社)の加盟銀行でもある。ソーファイによると、SoFiUSDは国法銀行が発行する初のステーブルコインで、現在、ブロックチェーン上で実際の決済に利用されている。ただしSoFiUSDは、主に現金で構成される準備資産によって裏付けられ、米ドルに1対1で償還可能である一方、預金ではないためFDICの保険対象ではない。

SoFiUSDは、1,580万人のソーファイ会員および機関投資家向けに提供され、決済や資金移動、その他の金融用途に利用できる。

今回の導入はソーファイのカード事業における決済業務にとどまらない。ソーファイは現在、米国の大手加盟店とステーブルコインを利用した決済について協議を進めており、対象には大手多国籍小売企業からテクノロジーサービスプラットフォームまで、幅広い企業が含まれるという。

米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。

ステーブルコイン決済の拡大

今年3月には、企業向けステーブルコインインフラを提供する英BVNKを最大18億ドルで買収する最終契約を締結した。続く5月には、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)からBitLicenseを取得し、同州でトークン化預金や決済用ステーブルコインを扱うための規制対応基盤を整えている。

さらに6月には決済機能の拡充計画を発表し、サークル発行のUSDC、パクソス発行のPYUSD、リップル社のRLUSD、ソーファイのSoFiUSDなど、複数の規制下にあるステーブルコインへの対応を打ち出した。対応するブロックチェーンはイーサリアムやソラナ、ポリゴン、ベースなど多岐にわたり、日中の複数回決済に加え、週末・休日の決済にも対応する方針を示していた。

ソーファイとマスターカードは今後、マスターカードネットワーク上でSoFiUSDを活用できる新たな用途についても検討する。具体的には、クロスボーダー決済や送金、その他の資金移動などを想定しているという。

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