• CFTCと各州の管轄権争いが過熱か
  • 「スワップ」にイベント契約含める規則案

予測市場の規制で2つの規則案

米商品先物取引委員会(CFTC)は9月28日、予測市場のイベント契約に関わる規則2件を、ホワイトハウスの情報規制問題局(OIRA)に提出した。スワップの定義を拡大して「イベント契約」を含めることと、「カジノ型ギャンブル商品」を除外するという内容だ。

1件目は提案規則(RIN 3038-AF82)で、イベント契約を「スワップ」に明示的に含める内容である。これは、カルシやポリマーケットで取引される、あるイベント結果に対する「はい・いいえ」型の契約を、CFTCの規則の枠内に正式に位置づける意味を持つ。

2件目は暫定最終規則(RIN 3038-AF81)で、「カジノ型ギャンブル商品」をスワップの定義から除外するものだ。CFTCは両規則を経済的に重大ではないと分類しており、規則の全文はまだ公表されていない。

なお、情報規制問題局(OIRA)は連邦機関が出そうとしている規則を、公表前に審査する機関である。

2件目に関しては「カジノ型ギャンブル商品」をスワップの定義から除外することで、CFTCが賭博まで容認しようとしているわけではないことを示し、管轄の主張に説得力を持たせることを狙いとしている可能性がある。ただ、現時点で何が「カジノ型」にあたるのかに関して分かる情報は公開されていない。

現在、予測市場の規制をめぐってCFTCと米国複数州の管轄権争いが発生しており、「スワップ」という分類はその中で重要になってくる。もし契約が「スワップ」とみなされれば、CFTCの管轄下に入り、州のギャンブル規制当局の管轄外となるためだ。

経緯として、オハイオ州などの当局は、予測市場の提供するスポーツ関連イベント契約が、違法のスポーツ賭博にあたるとして取り締まろうとしている。これに対して、カルシやCFTCが、当該契約はCFTCが規制上の管轄権を持つ「スワップ」に該当するため州は規制できないとして訴訟を起こしている状況だ。

この問題をめぐっては控訴裁判所間でも見解が分かれており、今後は最高裁判所に判断をゆだねる可能性もある。

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米第6巡回区控訴裁判所は予測市場カルシのスポーツイベント契約は「スワップ」に該当せず州の賭博規制対象になるとの判決を下した。控訴審では州側の2勝目となった。

パブリックコメントを経ないことには問題指摘も

OIRA(情報規制局)のウェブサイトによると、「カジノ型ギャンブル商品」の除外に関する規則は現在、「暫定最終規則」の段階にある。

スポーツ賭博法などを専門とするダニエル・ワラック弁護士は、この規則は承認されれば発効し得るため、通常行われる「告知とコメント」の手続きを経ないと述べた。この点について、次のように指摘している。

もしこの暫定規則の内容が、その名称から示唆される範囲(例:カジノ形式の製品の除外など)を超え、スポーツイベントを対象とする契約を事実上容認するようなものであれば、連邦裁判所においてAPA(行政手続法)に基づく訴訟が直ちに提起される可能性がある。

APAは、政府機関の決定が「恣意的」とみなされたり、手続きに違反しているとされた場合、裁判所がこれを無効にできると定めるものだ。規則に不満のある州や企業は、これを根拠に提訴できる。

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