• BNBスタンダードがナスダックでオープニングベル
  • 世界最大級のBNB財務企業を掲げ、新体制で出発

BNB財務企業として新たな門出

米ナスダック上場のBNBスタンダード・コーポレーション(BNC)は26日、ニューヨークのナスダック市場でオープニングベルを鳴らした。旧社名CEAインダストリーズからの社名変更と、19日に最高経営責任者(CEO)に就任したアレックス・オダギウ(Alex Odagiu)氏の新体制発足を記念する象徴的な式典となった。

BNCは、BNBチェーンのネイティブトークンであるBNBを買い集めて保有し、1株当たりのBNB保有量と資産価値を高めることを目指すデジタル資産トレジャリー企業だ。9月29日付で、X上のコミュニティ投票を経て、社名をBNBスタンダード・コーポレーションに変更した。

式典にはバイナンス創業者のチャンポン・ジャオ(CZ)氏も登壇した。「9年前、BNBは独自のブロックチェーンも持たない、ごく単純なトークンとして生まれた。それがナスダックのオープニングベルに来るとは想像もしていなかった」と振り返った。続けて、世界最大級のアクティブユーザーと現実資産(RWA)の流動性を持つBNBチェーンの成長に触れ、「お金の自由」を目指すBNBとともに未来を築こうと呼びかけて、スピーチを締めくくった。

オダギウCEOは「当社の目的はBNBを保有することだけではない。BNBチェーン上で実業を展開することだ。まずは計画中の自社バリデータノードの運用から始める」と語った。さらに「BNBはすでに数千万人に利用されているネットワークで、投資家にその席を用意するのが我々の役割だ」と述べた。

BNCはもともと、屋内農業・温室栽培向けの環境制御設備事業を手掛けていた。事業多角化の一環としてカナダの電子タバコ大手「Fat Panda」を買収し、ベイプ関連事業にも参入した経緯がある。

2025年7月には、仮想通貨BNBを主要な財務準備資産に組み入れる戦略を発表した。株式とワラント(新株予約権)を組み合わせた総額約5億ドル規模のPIPE(第三者割当増資)を実施し、YZiラボや10X Capitalなどから資金を調達。同年8月5日にクローズし、調達資金を原資にBNBを取得してきた。

2026年7月31日時点の開示データでは、保有量は515,544 BNB、取得原価の総額は約4億4,650万ドル(平均取得単価:約866ドル)だった。BNBは総資産の約93.1%を占める。同社は自社を「世界最大のBNBトレジャリー企業」と位置づけている。

BNCは透明性を重視し、保有するBNBやBNC株の価格、保有数量などを日中にリアルタイムで更新するダッシュボードを公式サイトで公開している。2026年10月26日時点でも保有数量は変わらず、評価額は約3億8,000万ドルとなっている。

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新CEOと今後の展望

オダギウ氏は2026年6月からBNCの暫定社長と取締役を務めた後、10月19日に正式にCEOへ就任した。ゴールドマン・サックスでの投資銀行業務(IBD)を経験した後、YZiラボ(旧バイナンス・ラボ)で投資パートナーを務め、BNBチェーンのエコシステムで開発者やプロジェクトを支援してきた。

式典後のブリーフィングで、オダギウ氏は今後BNBチェーン上のネットワーク活動を牽引しそうな分野として、「決済」と「 AIエージェント」を挙げた。一方で、BNCは現時点で決済企業ではないと強調した。

CZ氏は仮想通貨が「AIのためのネイティブ通貨」となると指摘した。課題は多いとしたうえで、BNBチェーンをその主要なネットワークにしたいと述べた。計算資源に紐づくトークンをBNBチェーン上で展開することにも意欲を示した。