• 採決は49対50、否決
  • クルーズ氏、民主党の政治利用と批判

採決否決、議員はレームダックに望み

米上院は16日、暗号資産(仮想通貨)の市場構造を定める「クラリティー法案(Digital Asset Market Clarity Act)」の審議入りを問う採決を行い、可決に必要な60票に届かず否決した。

テッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)は同日、好きな映画に挙げる米ファンタジー映画「プリンセス・ブライド・ストーリー」の名台詞になぞらえ、状況は絶望的ではないとの認識を示した上で、法案が息を吹き返すことへの期待を語った。

共和党のジョン・ケネディ上院議員(ルイジアナ州選出)も同日、ジャーナリストのエレノア・テレット氏(Eleanor Terrett氏)の取材に対し「驚きはなかった」と述べる一方、法案が完全に不成立となったわけではないとの見方を示した。

米上院は16日未明(日本時間)、クラリティー法案の審議入りに向けた手続き採決(討論終結投票)を通過させられなかった。トランプ大統領の資産を巡る倫理条項への懸念が背景にあり、法案の今後の先行きは不透明感が強まっている。

ケネディ氏は、民主党の同僚議員も「意図して設計されたと分かる市場構造」の必要性を理解しているとした上で、「レームダック会期まで待つことになるだろう」と述べた。

レームダック会期とは、2026年11月の中間選挙後から新議会召集までの期間を指す。選挙結果を意識せずに済むため、支持基盤への配慮から慎重だった議員が態度を変えやすく、与野党の非公式な合意形成が進みやすいとされる。

クラリティー法案の採決は49対50で不成立となった。60票の壁を越えるには民主党の協力が不可欠だったが、トランプ大統領の仮想通貨関連事業を巡る倫理条項の不備を理由に、民主党側は慎重姿勢を崩さなかった。

同法案は証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の間で暗号資産の監督権限を分担する内容で、2025年7月に下院を通過していた。

採決不成立を受け、ビットコイン(BTC)は一時7万6,000ドル台まで下落し、仮想通貨関連銘柄にも売りが波及した。

クルーズ氏は民主党の「政治利用」を批判し、仮想通貨関連の事業や雇用を海外に押し出していると主張した。

ビットコインは16日未明から朝にかけて急落し、24時間で最大約5,000ドル幅の下落となった。下落の主因として、日本時間未明に米上院で行われたクラリティー法案を巡る採決であり、同法案は審議入りに必要な支持を得られず、成立への道筋が大きく後退した。

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米国の暗号資産規制を担う「ジーニアス法(GENIUS Act)」と「クラリティー法案(CLARITY Act)」。ステーブルコイン発行者を規制する成立済みのジーニアス法と、SEC・CFTCの管轄を整理する審議中のクラリティー法案の違いを、比較表とともに初心者向けに解説します。